臨床検査技師とは

臨床検査技師のことをもっと知って欲しい!

どうして血液検査は時間がかかるのか?

具合が悪いのに病院で、何時間も待たされた経験皆さん1度はありますよね?

どうして時間がかかるんでしょう?

外来が混雑していて患者さんの人数が多いために診察が長くなることや

レントゲン、MRI、超音波検査の順番待ちで時間がかかったり

様々な理由が考えられますよね

 

でも、検査技師をしていて患者さんに言われるのが

私、血液検査だけだったのに1時間も待たされたんですけど…」

ホントによく言われます

 

患者さんだけではなく

「○○さんの検査あと何分です?」って電話は

看護師さんからもよくきます…😖笑

 

当たり前ですが

サボっているわけでも、忘れていた訳では決してありません!!

 

どうしても、検査室ってブラックボックス化されがちで

患者さんもですが看護師さんや他のコメディカルもなかなか検査室に入る機会がないもので

検査をする仕事なのは知ってるけど

「機械に乗せてスイッチ押すだけって誰でも出来るじゃん!」

「患者さんが居ない時や検体がない時は何してるの?」

等など病院内外からよく言われてしまう部署なんです

その辺の話はまた今度するとして…

 

皆さんの血液が採血室から検査室へ搬入された後、検査結果が出るまでのブラックボックスの中を解説していきたいと思います!!

 

その前に、採血した時に…

〘 2本~3本もなんでそんなに採血必要なの? 〙

〘 血液そんなに採るの?😭😭〙って思いませんか?

それは、採血管によって測定できる検査項目、(採血管の中に入っている抗凝固剤)が違うからなんです

主な採血管としては

生化学(分離剤):黄色
血算(EDTA入り):紫
血糖(フッ化Na):灰  

があります。それぞれ分析機器が違い検査材料が全血か血清か血漿かによっても変わります

 

検査室にこれらの採血管が搬送されて来たら

①受付業務

採血管の本数に間違いがないか、採血量、何時何分に検査室に搬送されたかを確認します

病院や施設によって様々ですが大体はバーコード管理されています

 

②血算の検体を分析機器にかけます

血算は、貧血や白血球、血小板を調べる検査です 所要時間:5分~10分

 

③血糖の採血管を遠心分離機(5分)にかけて血球成分と血漿を分離し血糖の分析機器で測定します血糖の他によく耳にする糖尿病の検査項目であるHbA1cの検査もこの採血管で実施します(全血)  所要時間:15分~20分

 

④生化学の検査では血清を使用します

そのため血液が完全に凝固するまで待ち(10~15分)、その後に遠心分離機(5分)を行います。

そして、分析機器にて測定します。(10分)

アルコールの摂取により上昇するγ-GTや

通風の原因になる尿酸値、たんぱく質などを測定します  所要時間:30~45分

 

他にも感染症検査や腫瘍マーカーなど検査がある場合は生化学の採血管を使用し免疫の分析機器で測定(約20分)の時間がかかります

 

⑤測定結果が出たら

検査技師が数値を確認し、時系列と乖離していたり、数値が異常に高い、低い場合には再検査を行います(再検査 生化学 約10分)

 

これを約1時間で各部門の検査技師が行っていますどうですか?裏ではこんなことをしてたんです。ただ検査機器にかけるだけではなく

遠心分離の作業があるために特に生化学・免疫検査は時間がかかります

また、異常値が出た場合には分析機器の数値が正しい値なのかどうかなどカルテやドクターに確認した上で臨床側へ報告するために時間がかかることもあります

 

大学病院では500~1000件/day行っています

うちの病院では100件程度です

今度、採血検査がある時は

この採血管はどの部門の検査かな?

今、何をしている所かな?

と想像してみてくださいね笑

 

検査室のことや検査技師のことを

書いて皆さんの理解が少しでも深まり

興味を持っていただけるといいなという気持ちで書いてみました

なんでそんなに時間がかかるんだ😡!

と怒る人が少しでも減ってくれたら嬉しいです…😭😭笑

見えないところで頑張っています臨床検査技師

こんな感じでまた、発信して行けたらと思います、よろしくお願いします🙌🙌